
コールセンターやバックオフィスの構築・運営を手がけるセコムグループの株式会社TMJ(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:丸山 英毅、以下TMJ)は、障害者雇用の定着を支援する独自の取り組み「障害者雇用センタートライアル」(以下、センタートライアル)の対象を拡大し、2025年1月16日よりTMJ福岡第2センター(福岡市博多区)で新たな業務を開始した。
これにより、センタートライアルは4つの業務案件で実施され、障害者雇用のさらなる推進と職場定着の強化が図られる。
■障害者雇用の現状と課題
障害者雇用においては、法定雇用率が2024年4月に2.5%、2026年には2.7%へと引き上げられることが決定している。企業には採用の拡大と職域開発が求められる一方、障害者の定着率の低さが依然として課題となっている。独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の調査によると、就職1年後の離職率は41.6%に上るという。
TMJは2017年より本格的な障害者雇用を推進し、2023年3月末時点で法定雇用率2.54%を達成。しかし、DX化の進展やコロナ禍の収束に伴い、従来の事務や清掃、マッサージ業務などの職域開発が難しくなっている。この状況を踏まえ、TMJは自社のコア事業であるコールセンター・BPO業務において障害者雇用の定着支援を強化するため、センタートライアルを開始した。
■「センタートライアル」の特徴
センタートライアルは、障害者が安心して働ける環境を整え、業務の収益化(プロフィット化)を目指す取り組みだ。同時に、多様な人材が配慮し合いながら同じ職場で活躍できる「真のインクルージョン」の実現を目指す。
最大の特徴は、障害者雇用・定着支援に携わる総務部門の管理者が「伴走者」となり、「採用」から「受け入れ」「業務習得」までの過程をサポートする点にある。特に、離職率が高い就業初期に重点を置き、障害特性に応じた配慮を行いながら丁寧な育成を実施。その後、業務に慣れた段階でセンター部門にマネジメントを移管し、スムーズな業務遂行を支援する。
■2025年1月から新たな案件でトライアル拡大
2023年6月に福岡エリアを中心にスタートしたセンタートライアルでは、これまでに14名の障害者を採用し、6名がセンター部門に移管され、収益化を実現している。
2025年1月には、新たに福岡第2センターで大手転職サービスのアシスタント業務を開始。転職希望者と企業の面接日程調整を担当する業務で、現在2名の障害者を採用している。今後、業務習熟度に応じてスキル範囲を拡大し、障害者のスキルアップと企業の人材戦力化の両立を図る方針だ。
■定着支援のための独自の取り組み
センタートライアルでは、障害者の定着を促進するため、以下のような独自の取り組みを実施している。
伴走型支援 総務管理者が採用から業務習得までサポートし、障害特性に応じた配慮を実施。
段階的な移管 独り立ちが可能になった段階でセンター部門に業務を移管し、受け入れ側の負担を軽減。
三方よしの仕組み 障害者のスキルアップ、企業の人材確保、事業の収益化を実現する仕組みを構築。
■今後の展望
TMJは今後もセンタートライアルを通じて、障害者雇用の定着支援を強化し、障害者が働きやすい環境づくりを推進する。また、クライアント企業の協力を得ながら、障害の有無に関わらず多様な人材が活躍できる職場を目指し、「真のインクルージョン」の実現を目指していく。
■TMJの障害者雇用支援に関する情報
・ウェビナー配信 TMJの障害者雇用の取り組みについて、ウェビナーを公開中。 アーカイブ配信:https://poshuloulab2412b.peatix.com/
・ワンストップ支援「ポシュロウラボ」 採用から定着までをサポートする「ポシュロウラボ」を提供。 詳細:https://lab.poshulou.com/
・障害者の就労支援Webサービス「ポシュロウ」 障害者向けの学習・情報収集プラットフォーム。 詳細:https://poshulou.com/lp
株式会社TMJについて
1992年に株式会社福武書店(現・株式会社ベネッセコーポレーション)のインハウスコールセンターから独立。多種多様なクライアント企業に向け、コールセンターの設計・運営、調査・分析、人材派遣、人材育成などのサービスを提供している。2017年にはセコム株式会社の100%子会社となり、より安全性の高いグループネットワークを活かした事業展開を行っている。
公式サイト:https://www.tmj.jp/
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